イベントレポート
3社名は株式会社SOUCO(http://www.souco.space/)中原代表にお話しいただきました。
倉庫の空きスペースのマッチングプラットホームを運営されている会社です。倉庫の空きスペース運営にSOUCOのサービスを利用することで、今まで発生していた「貸し手と借り手の希望条件が合わない」という課題を解決することのできるサービスであることを実際のニーズの事例などを多数含めながらご紹介いただきました。
▲株式会社SOUCO 代表取締役社長 中原久根人 様
《③ベンチャー×大企業、それぞれの分野、角度からみた物流業界とは》
ベンチャー3社のピッチプレゼンの後は4名のゲストを招いてのパネルディスカッションを行いました。
登壇いただいた方々は以下のとおりです。
・セイノーホールディングス株式会社 (輸配送の観点から)
・オープンイノベーション推進室 室長 河合秀治 様
・寺田倉庫株式会社(倉庫運営の観点から) 執行役員/minikura担当 月森正憲 様
・サークルイン株式会社(国際物流の観点から) 代表取締役社長 佐藤孝徳 様
・株式会社オープンロジ(EC物流の観点から) 代表取締役/CEO 伊藤秀嗣 様
・トーマツベンチャーサポート株式会社 物流担当 會田幸男
ディスカッションテーマの1つ目は「物流業界の特有の課題とその対策とはなにか」。この問いへの回答は、ご登壇者それぞれの視点から見えた課題と対応策をおうかがいしました。課題の1つに、「物流業界は分野が多岐にわたるため、サプライチェーンがほとんど切れてしまっている」というものがありました。「物流」とはモノを動かす一連の流れでありながら、機能に沿い事業が複数の分野に分かれています。それぞれに市場が存在しプレーヤーがいるため、物流はサプライチェーンが鍵でありながらも分野間の連携が十分に取れていないという課題が様々な問題のベースであるようです。また、物流業界は慣習としてサプライチェーン上の改革に現場ほど強い抵抗があるというご意見や、ドライバーは職人のように高いプライドを持って働いているというお話がありました。お話をおうかがいしていて、物流という業界が大昔の飛脚から脈を継いでいるという歴史を彷彿とさせるとともに、社会になくてはならない業界であることを改めて実感することとなりました。このテーマは、会場の方々もご自身の携わる分野の問題点には共感して大きく頷いておられ、異なる分野の問題点を新たに知ることのできた様子がうかがえました。
2つ目のテーマは「物流ベンチャー企業と大企業は協業する必要があるか」。今回のパネルディスカッションならではの問いであり、大企業側からの視点、ベンチャー企業側からの視点を組み合わせた議論となりました。「スタートアップの小回りの効き方と、大企業の影響力は反比例にあるので組み合わせるべき。」「協業を円滑に進めるためにはビジョン、目指すべきゴールの共有が必ず必要。」というご意見や「大企業の方々には、ぜひ手弁当で良いのでベンチャー企業に遊びにきてほしい。きっとエネルギーを感じてモチベーションも上がるので、人材の育成にもなると思う。(笑)」というご意見もありました。
▲パネルディスカッションの様子
《おわりに》
今回のイベントは定員の約2倍の110名に方にお申し込みをいただいており、超満員での開催となりました。コンテンツ中もお話を聴きながら強く頷かれる方や積極的に質問をしてくださる方も多く、お客様の熱気で会場が一体化していたように思います。
「物流イノベーション」は今後必ずキーワードとなっていきます。しかし、トーマツベンチャーサポートはただのトレンドキーワードで終わらせるつもりはありません。物流業界に新たな技術やサービスを取り入れ、イノベーションを生み出し続ける為に私たちも仕掛けていきます。ご興味のある方はぜひまた次回、開催時にお越しください!